国立大学法人九州大学 大学院工学研究院 篠田岳思教授

わが国には、海事クラスターと呼ばれる造船業、海運業、舶用工業を中心とした産業集積があります。売上高は総額約11兆円 (付加価値額では、GDPの約1%)に上り、関連する従業員数は約34万人と、すそ野が広い産業の一つです。

日本の造船業は長年に渡り世界一の建造量を誇りました、残念ながら1999年には韓国に抜かれ、2000年半ばには中国の後塵も拝するようになりました。かつて両国で製造される船舶は、技術・品質面では日本の方が優れているという状況でしたが、時が経つにつれて技術力が向上し、日本は価格でも負けることが多くなりました。また近年、高級クルーズ船などの高付加価値船でも、インダストリー4.0を推進する欧州勢に何歩も先を行かれている状況にあります。

コスト競争力に乏しく、思い切った高付加価値戦略も取れない。これは造船業界だけの問題なのでしょうか?私にはそうは見えません。日本の産業の縮図、あるいは少し先の日本の姿を表しているように思えて仕方ありません。

一方、日本の造船会社も一律に業績が悪いわけではありません。スループットを増やす独自の戦略を取り、努力を重ねて成長している企業もあります。

これまでは、市場が成長している時には、経営に多少の拙さがあっても成長することができましたが、市場が横ばいや縮小している時には、経営力の違いがはっきり表れてきます。経営者には肝を据えて企業変革に取り組んでいただきたいと思います。

前置きが長くなりましたが、プログレッシブ・フロー・ジャパン社とは、日本の造船業界を復活させるべく業界横断の企画を継続的に行っています。洗練された論理的思考力と、場に気づきをもたらすファシリテーション力、フローをマネジメントするための方法論を持ち合わせていて、いつもサポートを頂いています。造船業界に限らず、企業変革に取り組みたい企業には、彼らの全体最適なアプローチをお勧めします。

 

国立大学法人 九州大学 大学院工学研究院

教授 篠田岳思

https://www.eng.kyushu-u.ac.jp/lab_marine07.html